フリーランスとなったあなたに、すぐ仕事が入ってくるのか?

フリーランスになれば、「自動的に仕事が入ってくるだろう」という考えは幻想です。

新しいパソコンも買った。
名刺をつくって、仕事関係者に配った。
公式サイトもつくった。

あなたとしては準備万端に整えたつもりでしょう。

だからといって、すぐに仕事の依頼がくるとは限りません。厳密に言えば、独立直後に仕事の依頼がくるかどうかは、あなたが会社員時代に次の①〜③をどれくらいのレベルで行ってきたかによります。

①自分の武器(専門性とスキル)を磨いてきたか?
②どれだけ周囲(社員やクライアント)に貢献してきたか?
③どれだけ周囲(社員やクライアント)と良好な人間関係を築いてきたか?

①〜③のレベルが高いほど、独立したときに仕事を発注してくれる確率が高まります。とりわけ②と③のレベルが高い人ほど「信用貯金」が貯まっています。つまり、リターン(=仕事の発注)が起きやすい状態ということです。

人間は感情の生き物です。少しくらい①のレベルが高くても、あなたがこれまで人に貢献や応援をしてこなかった、あるいは、良好な人間関係を築くことを疎かにしていたとしたら、残念ながら、あなたに仕事を回す人は少ないでしょう。

一方で、②と③のレベルが高く、周囲があなたに好意と信頼を寄せているとしたら「なんとかして○○さんに仕事を回したい」「○○さんの独立を応援したい」と思うでしょう。これは、①が高いことは大前提です。「信用貯金」のリターン効果はそれくらい大きなものです。

会社を辞めるとき、あなたにいい印象を持っている人がどのくらいいるかによって、ロケットスタートが「切れるか、切れないか」が決まります。

あなたは、ロケットスタートを切る自信がありますか?

答えがノーなら、今のうちから①〜③のレベルを高めていきましょう。

ところで、所属していた会社のクライアントから仕事を受けることはアリなのでしょうか?

答えは「ケース・バイ・ケース」です。道義上の基準としては、あなたが仕事を受けることで元いた会社の利益になるならOK、不利益になるならNGという考え方があります。

後々トラブルにならないよう、独立前に上司や会社上層部に確認しておくことをおすすめします。