フリーランスは、「教える」を仕事にする

フリーランスが提供できる「教える仕事」

すべてのフリーランスに共通して提供できるサービスが「教える仕事」です。この先、教育系のビジネスが活況を呈すことは間違いありません。

加速するAI化やオンライン化に加え、働き方改革や社会制度の変革によるライフスタイルの変化により、人に「時間」が生まれはじめているからです。

また、人々の価値観も「モノやお金の獲得」から「心の豊かさ」へシフトしていきます。

こうした変化の中で、フリーランスが担える役割が大きくなっています。

接客コンサルタントなら接客方法やコミュニケーション方法、
イラストレーターならイラストの描き方、
インテリアコーディネーターなら快適な住居空間のつくり方
を教えられるはずです。

また、世の中では
○○のスキルを身につけたい、
○○のスキルにより磨きをかけたい、
というニーズも高まりを見せています。

例えば、動画の編集をプロに依頼すればそれなりのコストがかかります。「だったら、基本的な編集くらいは自分でできるようになりたい」と考える人が増えています。

さらには「せっかく学ぶなら、その技術や能力を使って自分で仕事をしてみたい」という人も増えています。

このような需要にフィットするのが、フリーランスの「教える仕事」です。平たく言えば、「スキルを身につけるサービス」や「後進を育てるサービス」を用意すればいいのです。

自分のリソース(資源)を使うので、金銭的なコストもほとんどかかりません。

「プレイヤー」としてだけで生きない

フリーランスは、専門性とスキルを駆使して成果物をつくる「プレイヤー」としてだけでなく、それらの専門性を「教える仕事」にも転用できる人たちです。

「プレイヤー」であると同時に、「教える人」「コンサルタント」として活動することによって、収入の入り口と量を増やしていくことができます。

①プレイヤー→自分で成果を出す人
②「教える人」「コンサルタント」→他人に成果を出させる人

従来型のフリーランスの大半が①の仕事に専念しています。もちろん、この働き方が悪いわけではありません。

プレイヤー一筋で圧倒的な実績を生み出し続けていくことも、フリーランスとしての生き方のひとつです。

一方で、①に②を加えるだけで、新しいフリーランスへと進化し、その人の可能性は一気に広まります。

(「①」から「①+②」へ)シフトを図った知人のフリーランスたちは、そのほとんどが倍以上に収入を増やしています。

なぜなら、「プレイヤー的働き方」の多くが、やった分だけお金になる「労働集約型」であるのに対し、「教える働き方」は、知識や経験を活かす「知識集約型」だからです。

かなり効率よく「知識」を「お金」に換えているケースと言えるでしょう。

自分より後ろを歩いている人に教えればいい

「教える仕事をはじめましょう」と言うと、「いえいえ、わたしのスキルはまだ未熟ですから」と答える人がいます。

気持ちはわかりますが、その「未熟」とは誰と比較してのものでしょうか。

少なくとも、素人からすると、あなたのスキルは学ぶに値するレベルのはずです。

あなたよりも、いいスキルをもっている人は世の中に山ほどいます。その人たちと比べていたら、前に進みません。

「自分より後ろを歩いている人」に教えればいいのです。教える仕事に二の足を踏む人には、この言葉を贈りたいと思います。

あなたがクルマの運転を学ぶ相手は、プロレーサーである必要はありません。そんなトップドライバーから学ぶのは気が引けますよね。

「街中走行」「縦列駐車」「車庫入れ」がうまい人であればそれで十分ではないでしょうか。

あなたが教える相手も同じです。

仮に、あなたの実績やスキルがまだ十分でないとしても、あなたの後ろを歩いている人に対して何か教えられることがあるはずです。

言うまでもありませんが、これは「未熟のままでいいんですよ」という意味ではありません。

専門性とスキルを貪欲に磨き、自身の市場価値を高めていくことで、「中級者向け」や「上級者向け」など、よりハイレベルな「教える仕事」を提供できるようになります。

そうなれば、希少性が高まるため価格も高めに設定できます。「教える仕事」はあなたの進化・成長に伴い、そのスケールを大きくしていくことができるビジネスなのです。

「プレイヤー」として活躍し続けるのはもちろんすばらしいことですが、「教える仕事」の中に、あなたの本当の才能が隠れている可能性もあります。

新しいフリーランスとして生きるという選択は、「自身の可能性」を積極的に切り拓いていく生き方でもあるのです。