
フリーランスにおすすめしたい「教える仕事」の最終形が、コミュニティづくりです。中でも、サービス提供者とお客様の双方が幸せになれるのが「オンラインサロン」です。
「オンラインサロン」とは、専門的な知識やスキル、優れた実績や能力の持ち主が主宰者となって運営するコミュニティのことです。商品ごとにお金を支払うのではなく、一定期間の利用権として料金を支払う「サブスクリプションモデル」のひとつです。
「DMMオンラインサロン」や「CAMPFIRE」がプラットフォームとして有名ですが、「Facebook」や「LINE」「Slack」「Chatwork」などを使って運営することもできます。
主宰者のファンクラブ的なもの、濃いノウハウを提供するもの、メンバー同士がプロジェクトを遂行していくものなど、オンラインサロンにはさまざまなタイプのものがあります。
多くの場合、主宰者との交流やメンバー同士の交流、サロン限定のイベントなどを楽しむことができます。
主宰者の理念や考えに賛同・共感して入ってくる人が多いため、メンバー同士の価値観が近く、学びや交流の環境をつくりやすい点も特徴です。
長期にわたってメンバーと深くかかわれるため、より満足度の高いサービスを提供することができます。
また、閉じた環境下にあるため、重要情報がサロンの外部へ流出しにくいのもアドバンテージ。もちろん、定期課金制につき収入が安定することは言うまでもありません。
お客様にとっても、信頼できるサービス提供者から「特別な情報」や「特別な人脈」「特別なベネフィット」を受け取れる環境はありがたいものです。
「コミュニティづくり」と言うと、ハードルが高いと感じる人もいるかもしれませんが、決済システムが備わっているプラットフォームを使えば、入退会の手続き負担もありません。
メンバーは5〜10名からスタートすれば十分です。メンバーと良好な関係性を築いていくことで、新しいサービスをリリースするときにも購入してもらいやすくなります。メンバーには特別価格で提供してもいいでしょう。
メンバーはお客様ですが、同時に、仲間であり同志でもあります。従来のサービス提供者とお客様の関係性とは明らかに違う「絆」がそこには存在します。
「ブランディングできたらはじめようかな」と考える人もいるかもしれませんが、ブランディングの過程であってもコミュニティをつくることは可能です。
最初はプラットフォームを使わずに、「○○勉強会」のようなネーミングで、リーズナブルな価格(月額課金など)からスタートしてもいいでしょう。
「3カ月間はお試し価格でご参加いただけます」というオファーも喜ばれます。オンラインサロン版の「モニター」のような位置づけです。
コミュニティ運営においては、メンバーのニーズ把握が極めて重要です。以下のような、生きた情報を集めましょう。
メンバーが
・どんなことに困っているか
・どんな情報を求めているか
・どんな未来を夢見ているか
・サロンに何を期待しているか
・サロンのどこに満足しているか
・サロンのどこに不満を感じているか
このようなニーズを把握しておくことで、メンバーの満足度を高めやすくなります。
「人気サロン」と「不人気サロン」の違いは明確です。
前者は、メンバー同士の交流が盛んで、サロン内の環境もどんどん良くなっていきます。後者は、メンバー同
士の交流が乏しく、サロン内の環境に進化や改善が見られません。
「サロン=生き物」です。放置プレーには注意が必要です。