
従来型フリーランスの中には、自分の市場価値を高めることに興味を示さない人もいます。
特定の人脈内で市場価格が高い人はいますが、これまで不自由なく食べてこられたので「とくに必要なし」と考えているのかもしれません。
しかし、これまでと同じやり方で3年後、5年後も食べていけるかと言えば、疑問が残るところでしょう。
なぜなら、「ビジネスにおける人選びの流れ」が、刻一刻と変わってきているからです。
仮に、企業が自社の新しいロゴを制作する際に、デザイナーを探していたとしましょう。
従来なら、自社が所有するリストや人脈を介しての人選が一般的でした。しかし、2020年代の今であれば、当然、インターネットやSNSを使って探す、というアプローチも検討するでしょう。
そのほうが、限られたコネクションの中で探すよりも、優秀でコストパフォーマンスが高いデザイナーを見つけやすいからです。
あなたが急に「スポーツ撮影を得意とするカメラマン」を探そうと思ったときも、きっと似たアクションを起こすはずです。
知り合いに適したカメラマンがいなければ、インターネットの検索窓に「スポーツ 撮影専門 カメラマン」のようなキーワードを打ち込むか、SNSを使って探そうとするのではないでしょうか。
今やフリーランスに商圏はありません。「ビジネスにおける人選び」の主戦場はインターネット上です。見知らぬ人や企業に検索された際、自分のことを「見つけてもらう」、そして、「自分を選んでもらう」必要があるのです。
ここで必要となるのが、公式サイトとSNSを使ったパーソナルブランディングです。
パーソナルブランディングは、新しいフリーランスを目指すすべての人が取り組むべき戦略です。パーソナルブランディングの定義は、
設定したターゲットに「○○をお願いするならこの人」と真っ先に思い浮かべてもらうことです。
自分のブランドをつくることで得られるメリットは4つです。
①仕事を獲得しやすくなる(とくに新規)
②価格やギャラの交渉を優位に進められる
③オリジナルのCtoC型サービスが売れやすくなる
④「メディア取材」「メディア出演」「出版」「講演」などのオファーが増える
もちろん、自分のブランドをつくることで、「営業」「宣伝」「集客」など、あらゆる活動を有利に進めやすくなります。
専門性とスキルを武器に働くフリーランスが「自転車に乗っている人」だとするなら、そこにブランドを組み合わせたフリーランスは「電気自転車に乗っている人」です。疲れ知らずでどんどん先に進んでいくことができます。