
フリーランスになれば自由な時間が手に入る。これは間違いではありません。
しかし、その自由な時間を有益なものにできるかどうかは、その人の意識次第です。
例えば、納期が3日後の仕事を受けたとしましょう。仕事自体は5時間ほどで完成するとします。
このとき「まだ余裕がある」と納期当日まで仕事を放置する「先延ばし派」はフリーランスとして成功しません。そもそもフリーランスに向きません。
納期当日、朝から高熱が出たら、どうするつもりでしょう。
納期の延長交渉をするにせよ、身体にムチを打って仕事をして完成度の低い成果物を納品するにせよ、依頼主に迷惑をかけてしまいます。
一方、デキる「今やる派」のフリーランスは、納期が3日後であっても、今日、使える時間があるなら仕事に取りかかります。そうすることで、体調悪化をはじめとする緊急事態に対応できるほか、今日中に仕事を終わらせることで、残り2日を新たな仕事に回すことができるからです。
依頼主にも喜ばれて、信用も上がります。
突発的に仕事の依頼がきたときも、「先延ばし派」はやらなければいけない仕事が詰まっているため、受けることができません。「今やる派」はすでに仕事が手離れしているため、二つ返事で受けることができます。
その結果、信頼性が高まり、収入も増えるのです。
もっとも、「今やる派」は、「早い納品」を最優先しているわけではありません。生産性を最大化したうえでスピードを追求しているのです。
注意すべきは「睡眠不足」です。
睡眠不足になると、著しく生産性が落ちてしまいます。
また、同様に「脳疲労」にも注意が必要です。
高い生産性と速いスピードを実現するためには、「睡眠」や「休息」をマネジメントしながら、脳を常にフレッシュな状態にしておくことが肝心です。
時間術の最たるノウハウは「制限時間を設ける」です。
人は「用意した時間を、ある分だけ費やしてしまう」生き物です。これを「パーキンソンの第1法則」と言います。パーキンソンの第1法則とは、「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」というものです。
俗に言う「余裕をぶっこく」状態です。
「余裕があるとぶっこいてしまう」のだとしたら、そもそもの原因である「余裕」を取り除くことによって、時間効率を高めることができるはずです。
仮に今日いっぱいに納品すればいい仕事があった場合、その1日をダラダラと使うのではなく「正午までに終わらせる」という具合にタイムリミットを設定します。
制限時間を決めることで、脳の回転が速まり、集中力も高まります。
タイムリミットを設定するときは、終了予測時間から2割ほど削ることをおすすめします。1時間で終わると思ったら50分、30分で終わると思ったら25分という具合です。
仕事にタイムリミットを設けることで、仕事のスピードと生産性が2倍に増えることもあります。「時間」を制する人は「仕事」を制する。稼ぐフリーランスが大切にしている意識づけです。